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江戸﨑カントリークラブの話題の記事をお届けします

江戸﨑カントリー倶楽部 コース管理編(その1)

江戸﨑をもっと良くするために、江戸﨑で働くスタッフの話やチョッピリ専門的な話をルポ記事でホームページに掲載、会員と倶楽部スタッフの距離を縮め、皆で「Enjoy Edosaki」を楽しみましょう。
今回は会員が最も気になるグリーン・フェアウエーを管理するコース管理の話です。

レポーター)
毎日、朝早くから出勤で大変ですね! コース管理に若い人も見かけますが、全部で何人いるのですか? またある意味で特殊な仕事と思うのですが?

コース管理担当)
コース管理は女性2人を含め総勢24人です。コース管理としては6時45分ミーティングで、7時より始業です。役付と呼んでいるリーダークラスはミーティング前には出勤してパッティンググリーンのカップリングや各ホールの状況をチェックしています。コースグリーンのピン位置のカップリングは、前日の皆さんのプレー終了後に実施しています。若い人からベテランまでいますが、皆さん自然を相手に体を動かすのが好きなのでしょう。(笑)

レポーター)
コースのコンディションはプレーヤーの一番気になるところですし、また倶楽部の評価に大きく影響しますね! その意味では重要な部署ですし、また自然が相手ですから大変ですね!最初にグリーンの話から始めましょうか?

コース管理担当)
グリーン管理のポイントは「水はけを良くする」と「保水する、保肥する」との相反することを満足させる難しさです。基本は「水はけを良くする」の方から攻めています。なぜならば、水はけを良くしておけば、保水は散水によってコントロールできますので。

レポーター)
水はけと保水との相反することをコントロールするわけですね!どのようにやられているのですか?

コース管理担当)
「水はけ」ですが、グリーンは芝生の下の構造が重要になってきます。2015年に高麗からベントグリーンに変更した時は土台からやり直しました。その後は土壌を入れ替えるコアリングで水はけを良くすることや、土壌に空気を入れるエアレーションなどを行います。
※コアリングとは 筒状(中が空洞)の針形状の棒を刺すと、筒の中に芝生とその下の土壌が入ります。これを連続して行うと中の土壌が上に押し出されてきます。この後に水はけの良い土壌(砂)や肥料を入れます。このようにコアリングとは、物理的に土壌を入れ替えることです。コアリングをしないと土壌は経年によって古い根などの有機物が堆積して土壌を固結させます。こうなると、酸素が供給できず土壌の腐敗により芝が育ちません。
グリーンに砂が蒔いてあり、プレーヤーに迷惑をかけることがあると思いますが、グリーンの健全な生育のための処置とご理解してください。
一方、保水の調整は気を使います。スプリンクラーでは多少の散水のばらつきがでますので、手での散水も行っています。しかしながら、昨年と今年の夏の暑さにはまいりました。通常は夜間に気温が下がって適度に蒸発し保水されるのですが、夜も蒸し暑いと根腐れが生じたり、カビが発生することがあるからです。それでも散水を止めるわけにはいきません。カビには殺菌剤などで対応しました。

レポーター)
グリーンキーパーの勘が重要なのですね。芝の状態は目で見えますが、保水状況はどのようにチェックしているのですか? またグリーンの速さのコントロールは?

コース管理担当)
水分計で芝の下の水分を計っています。散水のばらつきが出やすいグリーンの外周部を計っています。根がどれだけ下を向いて伸びているかは、カップの穴をあける時に、カップリングした円筒状の土の中にある根をみて判断します。グリーンの速さを、「もっと早く・・!」とメンバーから要請があるのは理解しています。速さの要因は、水を切る・ローラーをかける・砂をまく・凸凹が生じないように平らにする―がポイントですが、夏場はコントロールが難しく、上記手順でも芝へのストレスで芝がはげるリスクがあります。もちろん、この夏場でもほかのゴルフ場で速さを維持されているところもあり、まだまだ勉強しなくてはと思っています。

レポーター)
聞くのを忘れていました。東はAとBで芝生の種類が違うのですね! またグリーンは日照の条件(周りに高い樹木があるか?)とか、風通しにより、それぞれのグリーンの状態が違うのでは?

コース管理担当)
東のAは007という種類の芝生です。(今は777:トリプルセブンもあるとか) 東Bと南はペンクロスです。よく見ると葉先の細さで違いがわかります。またグリーンの個性では東15番Bや南12番のグリーンが日当たりや風通しも問題で難しいですね!

レポーター)
大変なお仕事ですね。一方では「グリーンがどうのこうの・・・」と言われることも多いと思います。 コース管理の方々と、プレーヤーとでは立場が違うことは明白ですが、お互いの情報を共有し、リスペクトすることは必要ですね! グリーンだけでも奥深いですね! フェアウエー、ラフ、バンカー、樹木のメンテなどまだまだお聞きしたいことがあるので次回またよろしく!

コース管理担当)
まだまだわれわれは未熟でレベルアップしていかねばと思っています。来場したプレーヤーが「Enjoy Edosaki」と感じられるように日々努力ですね。今日はありがとうございました。

 

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